《届出山行》残雪期・燕岳テント泊
山行日
参加者
2022年4月30日(土)~5月3日(火)
単独
コースタイム  4/30 京都駅八条口22:30=(夜行バス・車中泊)
5/1 松本駅4:30=(JR)=穂高駅6:40=(中房線乗合バス)=中房温泉
登山口7:50~合戦小屋11:50~燕山荘テント場13:15
5/2 燕山荘テント場7:30~燕岳8:10~燕山荘9:10~合戦小屋10:30~
登山口12:50~中房温泉テント場
5/3 中房温泉=(中房温泉乗合バス)=穂高駅=(JR)=京都
 5/1 雨→雪
 4:30、夜行バスは松本駅に定刻通り到着。大糸線の始発まで朝食をとったり、身繕いをして時間をつぶす。松本市内は厚く雲が立ち込め、風も強く思った以上に天気が悪くなりそうだ。
 5:56、松本駅発大糸線に乗り込み、およそ30分、穂高駅に到着。トイレを済ますとすぐに、駅前のロータリーに中房線乗合バスのマイクロバスがやってきた。中房温泉まで先払いで1500円支払う。何か所かの停留所を経由して、7:30中房温泉に到着。すでにパラパラと雨が降り出している。
 カッパを着こみ、雨支度をすませて出発する。今回のザックの重量は20㎏弱。トレーニングも含めて一番重いかもしれない。よく整備された九十九折の登山道をゆっくりゆっくり登っていく。合戦尾根といえば、北アルプス三大急登とか。ザックの重さもあって、どれほどしんどいのかと思っていたが、自分のペースを守ったせいかそれほどきつくない。
残雪は第三ベンチあたりから現れ始め、富士見ベンチでアイゼンを履きピッケルに持ち替えた。合戦小屋手前から雨は雪に変わった。合戦小屋は営業していて、ありがたいことにアイゼンのまま中に入って休憩することができた。荒天時には助かる。
 合戦小屋からは樹林帯を抜け、強風を直接受け止める。雪が吹き付ける中、スリップしないよう気をつけながら登る。
 13:15、燕山荘に到着。風雪により展望は無い。山荘にてテント泊の受付を行い、テント場へ向かう。少しでも風が避けられる場所を選んでテントを張る。こんな悪条件の中の設営は初めてで、四苦八苦。
 テントに入って一息つくも、ザックもカッパも手袋も濡れてしまい、気持ちがなえる。夕食まですることもないので、シュラフにくるまりうつらうつら。テントの外は風が吹き荒れている。夕食を食べ、寝る前にもう一度テントまわりを雪かきする。
 明日は午後の早いうちから荒れるとの予報。縦走はやめようかと考えながら就寝。 
 5/2 晴れ
 4:00起床、暗い中起きだして朝食。この時点ではまだ縦走行けるかなと考えていた。明るくなり、テントから這い出すと、昨日とは打って変わって快晴。しかし、テントのそばに刺していたピッケルのシャフトが埋まるほどの積雪。天気予報も不安だし、ラッセルとかルートファインディングも自信ないので、このまま下山を決める。
 テントを撤収するが、ここでもまた一苦労。靴もスパッツもザックも凍り付き、身に着けるのに時間がかかる。隣人はペグ代わりに刺したピッケルを探して、数十分も雪かきしておられた。
 山荘の前にザックをデポし、アイゼン、ピッケルの装備で燕岳へ向かう。昨日は姿さえ見えなかった、北アルプスの女王様に会いに行く。今回の雪が降る前は、アイゼンも不要とのことだったが、所によってはピッケルがすべて埋まるほど積もっている。有名なイルカ岩やメガネ岩を眺め、8:10燕岳登頂。小屋泊の人の多くはもっと早い時間に登ったようで、静かな山頂だ。眺望は抜群で、北には後立や剱、南は縦走予定だった常念・蝶、穂高方面が良く見える。大天井岳へ向かう稜線をみて、断念したモヤモヤした気持ちを引きずりながら引き返す。
 燕山荘に戻り、デポしたザックを回収して下山開始。9:00を過ぎて、雪面も少し緩みだし、滑りやすくなっているので、一歩ずつ注意しながら下る。昨日とは打って変わって、雪山らしい景色を楽しむことができた。
10:30合戦小屋に到着。今日は外にも売店が出て、青空の下たくさんの人が休憩している。良い天気のもと登れてうらやましい。
 12:50登山口に下山。雪がチラチラと降っている。このまま京都へ帰ってもいいが、もったいない気がして、ここでもう一泊することにする。ここのテント場は温泉の地熱でぽかぽか。泥で汚れたアイゼンやスパッツを洗い(お湯の出る洗い場がある)、濡れたもろもろを盛大に広げて干すことができた。
 登山口にある中房温泉・湯元の湯で入浴。露天風呂しかなく、洗い場も外だったのでお湯に入るまでが寒かった。
お風呂で一緒になった関東からの女性二人組に誘われて、小宴会になる。お二人は明日日帰りで燕岳ピストンをするそうだ。
 テントに戻るとまわりの山肌がうっすらと雪化粧。これでは稜線はもっと荒れたのだろう。断念して正解だったのかもしれない。
     
   
  5/3 晴れ
9:00の乗合バスに向けてのんびりと撤収。あとは帰るだけ。順調に交通機関を乗り継ぎ帰京した。
おまけ
 3月の百里ヶ岳で履いた際に破損したワカンを修繕した。古い籐のワカンだが、足を載せる部分の麻縄が切れただけで、本体は無事だったので何とかなりそうとチャレンジ。インターネットで縄の巻き方を調べるが、全然ヒットせず。6mmが良いというのと、亜麻仁油でメンテナンスすべしとの情報により、ワカン用のバンドとともにAmazonにて注文。
 無事な部分を良~く観察して、巻き始めを発見できたので無事再現できた(多分)。亜麻仁油を塗って、バンドをカシメて完成。今回の遠征に連れていくことができた。
     
  
inserted by FC2 system